福祉の仕事といえば、高齢者や障害者を直接介護するホームヘルパーなどがすぐに思い浮かびますが、障害者の社会復帰をサポートする「作業指導員」や「職業指導員」という仕事もあるんですよ。
ノーマライゼーションを進めましょうと口では言っているものの、身体的・精神的な障害のために、就職や経済的自立の道が困難になっている人は多いものです。
作業指導員・職業指導員は、そんな人々に対して、ひとりひとりの障害の状況に応じた職業的自立(社会復帰)を果たすために必要な技術の指導や援助を行なうための作業プログラムや内容を考える仕事です。障害者それぞれにもっとも適した技能を身につけてもらって、独力で生活できるようにしようというわけです。
法律上では「作業指導員」と「職業指導員」に分かれていますが、仕事内容はほぼ同じなのだそうですね。
業務内容は、施設入所者の障害の種類や程度、作業種目、施設の規模や形態によって異なります。
しかし、木工や陶芸、織物、農作業を通じて、施設入所者一人ひとりの社会的自立へ一歩一歩近づいていくための支援をするということにかわりはありません。
また作業プログラムを考えるだけでなく、作業効率を上げるための作業道具や工具の開発も行います。
そして、障害者が働くための、一般企業との連絡調整、生産や労務管理など施設内外の調整を行なうことも大切な仕事の一つです。
もちろん作業適応指導として施設内外の医師や作業療法士、生活指導員など、医療や福祉の専門家とチームを組み協力して仕事をすることもあります。そうして施設入所者の作業能力や意欲を見きわめ、育成を図るというわけです。
このように、施設入所者の作業内容を考え、効率よくこなせるようサポートしていくわけですが、効率効率でデータ偏重になってしまっては意味がありません。
相手は人間です。
相手の意見や思いを十分考慮し、
仕事への意欲と潜在能力をどこまで伸ばすことができるかが大切なことなのでしょう。施設内での人間関係や仕事内容など、あらゆる面を考慮し、
入所者が気持ちよく働けるように環境を整えることも必要です。
作業指導員・職業指導員になるための特別な資格制度はありませんが、
実際に福祉の現場で働く指導員の半数以上が有資格者となっています。
特に製品の搬入・搬出の際に必要な自動車運転免許の取得を求める施設が多いでしょう。

